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コラム

汚泥リサイクルで環境負荷を低減しコスト削減!効果的な循環利用の方法

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目次

「汚泥処理のコストを削減したいが、どのような方法があるのだろう」

「自社の汚泥に適したリサイクル方法を知りたい」

「ESGやCSRの観点から、汚泥の再資源化に取り組みたい」

事業活動に伴って発生する汚泥は、産業廃棄物種類別発生量の約42.5%を占める最大の廃棄物です(参考:環境省「産業廃棄物の排出及び処理状況等(令和3年度実績)について」)。近年では、処理コストの削減だけでなく、循環型社会への貢献や法規制対応、企業の環境価値向上の観点からも、汚泥リサイクルへの注目が高まっています。

しかし、汚泥にはさまざまな種類があり、それぞれに適したリサイクル方法が異なるため、自社の汚泥に最適な処理方法を選択することが重要です。

本記事では、汚泥の種類と特性から、代表的なリサイクル方法、成功のポイントまで詳しく解説します。環境規制への対応と処理コストの削減を両立させるため、適切な汚泥リサイクルの導入を検討しましょう。

汚泥とは?種類と特性を理解する

汚泥は事業活動に伴って発生する、有機物や無機物を含む液状または泥状の廃棄物で、水処理プロセスや製造工程で発生します。産業廃棄物として適正処理が必要であり、前述のとおり、令和3年度の産業廃棄物発生量の約42.5%を占める最大の廃棄物となっています。

汚泥は大きく分けて有機汚泥、無機汚泥、そして両者が混合した汚泥の3つに分類されます。それぞれの特性を理解することで、適切なリサイクル方法の比較・選択が可能になります。

有機汚泥の特徴と発生源

有機汚泥は生物由来の有機物を多く含む汚泥です。主に下水処理場、食品工場、製紙工場などから発生します。含水率は通常70〜99%と高く、未脱水汚泥では95〜99%、脱水後でも65〜85%程度を占めるため腐敗しやすいという特徴がありますが、堆肥化やメタン発酵などの生物学的処理に適しています。

有機汚泥の主な発生源と特徴は以下のとおりです。

発生源

主な成分

特徴

下水処理場

生活排水由来の有機物、微生物

量が多く、性状が比較的安定

食品工場

たんぱく質、糖類、油脂

栄養分が豊富で堆肥化に適する

製紙工場

リグニン、セルロース

難分解性物質を含むが、バイオマス利用可能

化学工場

有機化合物、微生物

処理方法により性状が大きく異なる(高分子有機化合物を含む場合や副生成物に由来するなど)

有機汚泥は腐敗による悪臭が発生しやすいため、適切な管理と速やかな処理が求められます。

無機汚泥の特徴と発生源

無機汚泥は金属類や土砂などの無機物を主成分とする汚泥です。建設現場、メッキ工場、浄水場などから発生し、腐敗しにくく、物理的・化学的処理によるリサイクルが主体となります。ただし、無機汚泥も微量の有機分を含む場合があり、その場合は臭気発生のリスクもあります。

無機汚泥の主な発生源と特徴は以下のとおりです。

発生源

主な成分

特徴

建設現場

土砂、セメント成分

量が多く、造粒固化に適する

メッキ工場

重金属、水酸化物

有価金属回収の可能性あり

浄水場

アルミニウム、鉄、土砂

凝集剤成分を含み、再利用可能

鉱業

鉱物、岩石粉

セメント原料として利用可能

無機汚泥は重金属を含む場合があるため、リサイクル時には環境への影響を十分に考慮する必要があります。

有機・無機の混合汚泥の特徴と発生源

混合汚泥は原水に有機・無機両方が含まれる、または処理工程で混ざるケースで発生する汚泥です。化学工場や複数工程を持つ製造業、製紙・下水処理場に多く見られます。

混合汚泥は有機物と無機物の比率によって適切な処理方法が異なるため、成分分析による性状把握がとくに重要です。また、有機分を含む場合には腐敗や臭気発生のリスクもあるため、早期の処理・管理が欠かせません。

汚泥の代表的なリサイクル方法

産業廃棄物全体に占める汚泥の再生利用率は、令和3年度ではわずか約6.9%にとどまっています(参考:環境省「産業廃棄物の排出・処理状況等(令和3年度実績)」)。一方、下水処理場から発生する下水汚泥に限ると、令和5年度では約78%が肥料や建設資材などとして有効利用されており、用途別で見ると再資源化は進んでいることがわかります(参考:国土交通省「都道府県別下水汚泥リサイクル率(令和5年度)」)。

ここでは、実際に活用されている主要なリサイクル方法について、それぞれの特徴と適用条件を詳しく見ていきましょう。

セメント原料化・建設資材化

セメント原料化は、クリンカー焼成プロセスの約1,450℃の高温環境を活用し、有機分は熱利用、無機分は原料として利用する方法です。受入基準(塩素・重金属等)の適合確認と、受入先の安定確保が前提となります。また、最終処分が不要と断定するのではなく、最終処分量の大幅削減に寄与するのが一般的な評価です。

セメント原料化の特徴は以下のとおりです。

  • 有機物は燃料として、無機物は原料として活用

  • 重金属類もセメント中に固定化される

  • 受入基準(塩素濃度、重金属濃度等)の確認が必要

  • 安定した受入先の確保により、長期的なリサイクルが可能

セメント業界全体では、廃棄物・副産物を年間約2,500万トン以上受け入れており、汚泥もその一部として重要な代替原料となっています(参考:一般社団法人セメント協会「セメント産業の廃棄物有効利用」)。

※セメント原料化は、再資源化として位置づけられる一方で、処理残渣の扱いなどによっては中間処理・最終処分の側面も併せ持つため、受入基準・品質管理・最終用途の確実性を確認することが重要です。

堆肥化・農地還元

堆肥化は有機汚泥を好気性微生物の働きで分解・安定化させる方法です。下水汚泥や食品製造汚泥に適用され、肥料取締法の品質基準を満たす必要があります。

堆肥化の処理プロセスと留意点は以下のとおりです。

  1. 水分調整(含水率60〜65%程度に調整)
  2. 副資材(もみ殻、おがくず等)の混合
  3. 切り返しによる好気性発酵(温度60〜70℃)
  4. 熟成・製品化(約2〜3ヶ月)

堆肥化には重金属濃度の管理が不可欠であり、亜鉛、銅、ヒ素、カドミウムなどの含有量が基準値以下であることを確認する必要があります。

※堆肥化を進める際には、肥料取締法に基づく品質基準の遵守と、安定した処理・利用体制の確保が重要です。

メタン発酵

メタン発酵は嫌気性微生物によりメタンガスを生成し、エネルギー回収を行う方法です。下水処理場で広く採用されており、下水汚泥エネルギー化率は令和4年度時点で約26%となっています(参考:国土交通省「上下水道:脱炭素化/資源・エネルギー利用」)。

※下水汚泥エネルギー化率とは、下水汚泥中の有機物のうち、バイオガス発電や固形燃料化などによりエネルギー利用された割合を指します。

メタン発酵システムの構成要素は以下のとおりです。

設備

機能

運転条件

消化槽

メタン菌による有機物分解

温度35〜55℃、滞留時間15〜30日

ガスホルダー

発生ガスの貯留

圧力管理、成分モニタリング

脱硫装置

硫化水素の除去

アルカリ洗浄または乾式脱硫

発電設備

ガスエンジンによる発電

熱電併給により効率向上

発生したバイオガスは発電や熱利用に活用され、処理場のエネルギー自給率向上に貢献しています。

※メタン発酵は温度・滞留条件の管理が不可欠であり、原料汚泥の性状や含有有機物量によってガス発生効率が左右されます。また、処理前の汚泥は腐敗や臭気発生のリスクがあるため、適切な前処理や臭気対策の導入が重要です。

焼却・溶融処理

焼却・溶融処理は、汚泥を高温で処理して減容化と無害化を図る方法です。焼却は約800〜1,000℃程度、溶融は約1,200〜1,300℃以上の高温で処理されます(参考:環境技術解説「焼却処理」)。高温処理により病原性の失活や有害物質の分解・不溶化が期待できる一方、排ガス処理・運転コスト等の課題もあります。生成物は建設資材として再利用可能であり、減容化率は高い効果が得られます。

焼却・溶融処理の利点と課題は以下のとおりです。

  • 病原菌や有害物質の完全無害化が可能

  • 処理残渣(焼却灰・スラグ)の資源化が可能

  • エネルギー消費が大きく、運転コストが高い

  • ダイオキシン類対策など、排ガス処理設備が必要

処理時に発生する熱エネルギーを回収することで、処理効率の向上とコスト削減を図ることができます。

※ただし、焼却や溶融は「再資源化」としての側面を持つ一方で、処理残渣が最終処分に回るケースも多く、中間処理の性格を併せ持つ点に留意が必要です。

造粒固化

造粒固化は汚泥に固化材を添加し粒状に成形する方法です。主に建設汚泥に適用され、路盤材や埋戻し材として利用されます。ただし、実際に路盤材等として利用されて初めてリサイクルに算定されるため、固化後に埋立等となる場合は再生利用に計上されない点に注意が必要です。

造粒固化の処理フローは以下のとおりです。

  1. 汚泥の性状分析(含水率、粒度分布)
  2. 固化材(セメント、石灰など)の選定・添加
  3. 混合・造粒処理
  4. 養生・品質確認
  5. 製品出荷

製品の品質基準(強度、有害物質溶出量等)を満たすことで、公共工事での利用も可能となります。

※造粒固化は一般的には最終処分目的で行われる場合が多く、品質管理基準を満たし、公共利用や建設資材として明確に再利用される場合にのみ「リサイクル」として扱われます。

汚泥リサイクルを成功させるポイント

汚泥リサイクルを効果的に進めるためには、適切な前処理と品質管理が不可欠です。ここでは、リサイクルを成功に導く重要なポイントを解説します。

汚泥の性状分析と前処理の重要性

汚泥リサイクルの第一歩は、正確な性状分析です。含水率、有機物含有量、重金属濃度などの分析により、最適なリサイクル方法を比較・検討できます。

汚泥の状態別のリサイクル用途は以下のとおりです。

汚泥の状態

含水率

特徴

主なリサイクル用途

脱水汚泥(脱水ケーキ)

70〜85%

ケーキ状で取り扱いやすい

セメント原料、堆肥化

濃縮汚泥(未脱水)

95〜99%

流動性が高い

メタン発酵、前処理が必要

乾燥汚泥

10〜30%

粉末・粒状

燃料化、肥料化

焼却灰・溶融スラグ

1%以下

無機物主体

建設資材、セメント原料

発酵処理後の汚泥

40〜60%

安定化済み

農地還元、緑地利用

適切な前処理(脱水、凝集剤による脱水促進、薬剤添加、破砕など)により、リサイクルの効率と品質が大幅に向上します。とくに汚泥は腐敗や臭気の発生が課題となりやすいため、消臭剤の活用や排水処理工程での活性微生物製剤の添加による安定化処理を組み合わせることで、より円滑なリサイクルが可能になります。また、脱水処理は輸送コストの削減にも直結するため、重要な工程となります。

業種別の汚泥の傾向とリサイクル方法の事例

業種によって汚泥の性状は大きく異なるため、それぞれに適したリサイクル方法を選択することが重要です。

主要業種における汚泥リサイクルの事例は以下のとおりです。

業種

汚泥の特徴

推奨リサイクル方法

成功事例

食品製造業

有機物豊富、栄養価高い

堆肥化、メタン発酵

堆肥化により農家へ供給、肥料利用による循環促進

下水処理場

量が多い、性状安定

消化ガス発電、セメント原料

バイオガス発電でエネルギー自給率向上

製紙工場

セルロース、リグニン含有

燃料化、セメント原料

ボイラー燃料として利用し化石燃料削減

建設業

無機物主体、量の変動大

造粒固化、埋戻し材

現場内での再利用により処分費削減

化学工場

性状多様、処理困難物含有

セメント原料、専門処理

分別管理により有価物回収を実現

業種特性を踏まえた処理フローの構築により、リサイクル率の向上とコスト削減を実現できます。

コスト削減と環境負荷低減の両立(前処理と安定化の重要性)

汚泥リサイクルにおいて、経済性と環境性の両立は重要な課題です。発生源での減量化、複数手法の組み合わせ、エネルギー回収、地域連携により経済性を確保することができます。

リサイクル利用のための前処理・安定化処理には以下のような方法があります。

  • pH調整:酸性・アルカリ性汚泥の中和処理

  • 脱水処理:遠心分離、フィルタープレスなどによる減容化

  • 消泡処理:界面活性剤による泡立ち防止

  • 消臭処理:消臭剤や活性微生物製剤による臭気対策

  • 凝集処理:汚泥粒子の凝集による脱水性向上

これらの前処理により、後段のリサイクル処理の効率が大幅に向上します。とくに臭気対策は、作業環境の改善と周辺への配慮の観点から重要であり、適切な消臭剤や活性微生物製剤のの選定と使用により、リサイクル工程の安定運営が可能となります。

法規制への対応と品質管理

汚泥リサイクルには、廃棄物処理法、肥料取締法、土壌汚染対策法などへの対応が必要です。トレーサビリティを確保した品質管理体制の構築により、安全で信頼性の高いリサイクルを実現できます。

主要な法規制と対応事項は以下のとおりです。

法規制

対象リサイクル

主な基準・要求事項

廃棄物処理法

全般

適正処理、マニフェスト管理、処理業許可

肥料取締法

堆肥化

重金属濃度基準、成分表示、登録・届出

土壌汚染対策法

建設資材化

有害物質溶出量・含有量基準(資材利用時の基準遵守が必要)

建設リサイクル法

建設汚泥

再資源化等実施、分別解体

バイオマス活用推進基本法

エネルギー回収

国や自治体の計画に基づいた利活用の推進

定期的な分析と記録管理により、法令遵守とリサイクル製品の品質確保を両立させることが重要です。加えて、臭気や衛生面の分析・管理も行うことで、周辺環境に配慮した安全で持続的なリサイクルが可能になります。

無臭元の汚泥処理ソリューション

無臭元では、60年以上の環境衛生技術により、汚泥処理にかかわる消臭対策と処理効率向上を支援しています。消臭剤による即効性のある臭気対策、活性微生物製剤による安定化促進など、現場状況に応じたソリューションを提案しています。

汚泥処理において発生する悪臭は作業環境の悪化や近隣苦情の原因となるため、無臭元の消臭技術がお力になれます。

無臭元の汚泥処理関連製品の特徴は以下のとおりです。

製品カテゴリー

主な製品

特徴・効果イメージ

消臭剤

ムシュウゲンシリーズなど

硫化水素、アンモニアなどの悪臭を即効的に消臭

活性微生物製剤

メルトラーゼシリーズなど

有機物分解促進、汚泥減容化、処理水質の安定化

凝集剤・処理薬剤

各種水処理薬剤

脱水性向上、処理効率改善

さらに、汚泥の性状分析から最適な処理方法の提案、導入後のフォローアップまで、トータルサポートを提供しています。処理コストの削減と環境負荷の低減を両立させる、実践的なソリューションにより、お客さまの汚泥処理課題を解決します。

汚泥の臭気対策・排水処理対策でお困りの際は無臭元へ

汚泥リサイクルは、処理コストの削減だけでなく、循環型社会への貢献や企業の環境価値向上にもつながる重要な取り組みです。汚泥の取り扱いや処理の過程では、腐敗や臭気の発生、排水処理の負荷といった課題が生じやすくなります。これらの課題に対応することが、処理の安定や作業環境、周辺環境への配慮につながり、リサイクルの持続的な推進に寄与します。

無臭元は、長年の経験と技術に基づき、現場の状況に応じた柔軟な対応と継続的なサポートを行っています。お客さまの課題やニーズに合わせた最適なご提案を通じて、安心して取り組みを進めていただけるよう伴走支援いたします。

臭気や排水処理に関する具体的な課題解決をご検討の際は、ぜひ無臭元へお気軽にご相談ください。

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